タイトル

「ダルクに来て気付いたこと」 K

 私は小さい頃から異常な疎外感や孤独感を感じていました。同性愛者である私はそれが異常だと思っていて、拒絶され、居場所がなくなってしまう不安や恐れから普通を装い、嘘を付き続けました。そして、あらゆる問題に直面せずに逃げ続け、嘘や言い訳、ごまかしが日常的になり、いい加減な生活をくり返していくことで人間関係を誰とも築くこともできずに大人になっていき、本当の孤独になっていきました。そして、現実逃避をするために危険ドラッグに手を出すようになり、自分の弱さから逃げ続けるために数年間使い続けました。
 薬物に逃げ続ける依存症的考え方や行動のツケが回って来たのは2020年に入ってすぐでした。私は、いつまで経っても現実逃避する所は変わらず、言い訳ばかりでいつも何かのせいにしていました。私は家族の援助で仕事ができることの感謝すら無く、不満ばかりでした。常に一人で抱え込んで孤立していき、自分自身を追い込み続け、自暴自棄になり、危険ドラッグから今度は覚醒剤にまで手を出すようになり、自宅に閉じこもり使い続けていました。
 ある日、薬物の禁断症状で苦しんでいる時、私の絶望的な将来を想像しました。薬物のために金を使い切り、薬物のために周りの人々を傷つけ、裏切り、やがては薬物のためにすべてを破壊し、失っていく未来が見えました。そんな未来は受け入れられない、心から嫌だと思い、両親に全てを打ち明け、ダルクにつながりました。
 ダルクの仲間たちは、暖かく私をむかえてくれました、初めてミーティングに参加して仲間の話を聞いた時、私と同じような悩みや苦しみをかかえている人が沢山いました。自分だけ変なのだと疎外感と孤独感を感じ、自分から、人間関係から逃げ続けていましたが、苦しんでいるのは私だけじゃないことが理解でき、勇気をもらい、仲間たちの苦しみに共感でき、私は心から安心することができました。正直な話をするために自分自身のありのままを話しました。こんな私でも仲間たちは受け入れてくれました。
 ダルクは運動がさかんで私も筋トレやジョギングに参加しています。私は運動が苦手な方でしたが体力を戻すために仲間たちと共にはじめました。多分一人では長続きしなかったと思います。仲間の励ましもあり、今では楽しみになっています。
 ダルクにつながり回復していく中で辛いこともあるかもしれませんが、前を向いて新たな人生を歩んで行きたいと思います、これ以上後悔しないために。

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